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家族葬とは?葬儀の流れや費用、参列者の範囲や会社への対応マナー

家族葬とは?葬儀の流れや費用、参列者の範囲や会社への対応マナー

家族葬という言葉は、10年ほど前から一般的によく耳にするようになりました。
家族葬で葬儀を終えた親戚や知人の話を聞いたり、実際に家族葬に参列する機会があったりして、かなり身近になってきたお葬式の形と言えるのではないでしょうか。自分やご家族の葬儀を家族葬でやりたいと事前相談される方も年々増えています。

しかし、実際「家族葬」とはどのような形式の葬儀なのかよくわからない人も多くいらっしゃると思います。そんな方のために、本記事では家族葬の流れや費用などについて詳しく解説していきます。

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家族葬とは?

家族葬とは?

家族葬とは文字の通り「家族だけで行う葬儀」と捉えて問題ありません。
しかし明確な定義はなく、家族葬だから親戚や友人は呼べない、といったルールはありません。
ではどういった葬儀を家族葬と呼ぶのか詳しく見ていきましょう。

 

家族葬の意味

基本的に家族葬とは故人のご家族や親族、特に親しい友人など、ごく少人数の参列者を想定した葬儀のことを言います。しかし、誰を参列者として呼ぶかや葬儀の形式に関しての明確な定義はありません。故人や遺族の希望で誰を呼び、どのような内容の葬儀にするのか決めることができます。

もちろん、各葬儀社で「家族葬プラン」といった少人数の参列者を想定したプランも用意されていることが多いので、形式に関してはそれに従う形でもよいでしょう。家族葬プランにも、金額によっていくつか種類があります。

 

家族葬の参列者の範囲

一般的に家族葬には故人の両親、兄弟、子どもといった直系の家族や親戚などの近親者が参列します。家族構成や家庭環境によっては故人と同居していた家族のみで行う場合もありますし、逆に故人と親しかった友人を呼ぶこともあります。
ご近所の関係や仕事関係の方まで呼んでしまうと大人数になり、一般葬と変わらない規模になるので参列を遠慮していただくことが多いです。大体5名から20名程度の規模になるのが一般的な家族葬です。

 

家族葬の内容と流れ

家族葬の内容と流れ

家族葬といっても葬儀自体の内容や流れは一般的な葬儀と変わりません。一般葬同様に、通夜・告別式を行う場合もありますし、一日葬や火葬式のみで終了する場合もあります。
どのような形式で行うかは、故人やご家族の希望・菩提寺などと相談の上決めていきます。

 

臨終から安置までの流れ

いつどこで亡くなったかによって、臨終から安置までの流れについては多少違いがあります。

 

①施設や病院で亡くなった場合

この場合には亡くなった後、ご遺体の処置(エンゼルケア)があります。夜中や早朝に亡くなった場合は、施設内の安置室にて翌日の午前中頃まで安置してもらえるケースもありますが、多くの場合は処置が済み次第、早々に葬儀社にご遺体の搬送を依頼する必要があります。

まず、遺族は臨終を見届けた後、その場にいない親族などの身内に連絡を取ります。それと同時に葬儀社に電話にて連絡をし、お迎えに来てもらえる時間を確認しておきます。自宅でご遺体の安置が難しく、葬儀社などの安置室に預かってもらう必要がある場合には事前に伝えておかなければなりません。

安置が完了次第、そのまま葬儀社との打ち合わせを行うケースが多いです。搬送が夜中だった場合は翌日になることもあります。菩提寺がある場合には、住職にも連絡をします。地域やお寺によっては枕経をあげに来てくださるお坊さんもいます。

安置の当日から翌日にかけて枕教やメイク・湯灌などが終了し準備が整い次第、納棺が行われます。

 

②自宅で家族に看取られながら亡くなった場合

自宅で闘病中などに亡くなった場合には、まずはかかりつけ医に連絡を取ります。そしてかかりつけ医によって死亡確認をしてもらいます。死亡確認後、親族などに連絡を取るとよいでしょう。

その後、葬儀社に連絡を取り自宅にて安置をしてもらうことが多いです。もし安置室での預かりを希望する場合には、ご遺体の移動が必要になりますので葬儀社に相談をします。

自宅で亡くなった場合、安置や納棺の際に葬儀社がサービスで簡単なご遺体の処置を行ってくれることもありますが、ない場合にはメイクや湯灌を検討したほうがよいケースもあります(ご遺体の状況による)

 

③自宅での突然死、孤独死、その他外出先などで亡くなった場合

闘病中以外に自宅で急に亡くなった場合などは、まずは救急車を呼ぶ必要があります。死亡確認の後、警察に搬送されて検死が行われます。

事件性がない場合は数日でご遺体が戻ってくることが多いですが、事件性が疑われる場合は一週間以上かかってしまうこともあります。

検死が終了次第、警察から遺族に連絡がありますので、葬儀社に電話をし、警察へご遺体を寝台車で迎えに行ってもらうようにします。

警察からの連絡を待つ間に、先に葬儀社に状況の説明をして、日程以外の葬儀内容を決めてしまうこともあります。検死が終了次第、葬儀日程などを調整していきます。

 

葬儀までの流れ(決めなければならないこと)

遺族が決めなければならないことは下記です。もし、終活の一環として故人や遺族が葬儀社に事前相談している場合には、当時の見積もりからの変更点や新たな要望がないかなど含めて改めて確認をすると安心です。

  • ・葬儀日程
  • ・葬儀プラン(祭壇・棺・骨壺などのグレード)
  • ・誰を呼ぶか(参列人数)
  • ・訃報を出すかどうか(訃報を出した上で会葬を辞退していただく旨を記載することもある)
  • ・供花・香典などを辞退するかどうか
  • ・会葬品(会葬返礼品)の内容をどうするか・どうやって手配するか
  • ・香典を受け取り、葬儀当日に即返しをする場合は香典返しの品物を何にするか、いくつ用意するか、どうやって手配するか
  • ・通夜振る舞いや精進落としで食事を出す場合はどんな内容にするか・どうやって手配するか
  • ・その他(遺影写真やオリジナルムービーなどをつくるかどうか)

また、葬儀社が代行してくれる場合もありますが、死亡診断書と死亡届を市区町村の役場へ提出し、火葬許可証をもらう必要があります。火葬許可証がないと火葬ができないので、火葬日までに手元にあるように準備します。

 

葬儀儀の流れ

火葬式
(家族葬)
火葬時刻の30分程度前に火葬場に着くように安置場所から出棺。火葬炉の前に親族が集合し、お坊さんに読経してもらう。棺への花入れや最後のお別れの儀式を火葬炉の前で行う。火葬後に収骨し、散会精進落としの席を設けることもある。
一日葬
(家族葬)
開式時刻の30分から1時間程度前に葬儀場に集合。お坊さんの読経や参列者の焼香などを行い閉式。棺への花入れや最後のお別れをし、霊柩車にて火葬場へ出棺。火葬後に収骨し、精進落としの席を設け、散会。
家族葬
(通夜式・告別式を行う)
通夜式の開式時刻の30分から1時間程度前に葬儀場に集合。お坊さんの読経や参列者の焼香などを行い閉式。通夜振る舞いで食事を提供し散会。親族はホールなどに宿泊する場合もある。翌日の告別式も開式時刻の30分から1時間程度前に会場に集合。お坊さんの読経や参列者の焼香などを行い閉式。家族以外も参列している場合は喪主の挨拶を行うこともある。棺へのお花入れや最後のお別れをし、霊柩車にて火葬場へ出棺。火葬後に収骨し、精進落としの席を設け、散会。
※地域によっては告別式の前に火葬を済ませることもある。
※四十九日までの繰り上げ法要を行うこともある。

※直葬は安置場所から火葬場へ直接行き、お坊さんも呼ばずに火葬を行う(お別れの儀式をする場合もあるが葬儀社やプランによる)

 

家族葬と密葬の違い

家族葬と混同されやすい葬儀の形式に「密葬」があります。故人の訃報を周囲に知らせずに「秘密に行う葬儀」=「家族葬」と思われている方が多いのですが、本来、密葬は後に「本葬」を行う前提で執り行う葬儀のことです。

「本葬」は、著名人や大きな会社の社長や会長などが亡くなった際に行われることが多いです。本葬が行われる前に、家族などの近親者のみで故人を送ることを密葬と言いますので、本葬を行わない家族葬は密葬ではありません。

 

家族葬が広まっている背景

近年は家族葬を選ぶ人の割合が増加傾向にあります。20年以上前は自宅葬が一般的でしたから、人が亡くなると近所の人や親戚総出で遺族を手伝い、自宅にも多くの人が出入りする慣習が多く見られました。
しかし、葬儀社などの斎場で行うホール葬が一般的になったことで、ご遺体などを預かってもらえば周囲の人に知られずに葬儀を行うことが可能となりました。

また少子高齢化により、故人が亡くなったときには退職してから10年以上経っていたり、高齢を理由に友人関係の参列が難しかったりするため、参列される方が以前と比べて少なくなってきています。親と離れて暮らす核家族世帯も増えた結果、喪主になる方も実家の交友関係を知らずに、葬儀を終えてしまうことも多くあります。

更にここ数年の新型コロナウイルス感染症の影響で、人が集まることに制約が強まったことや、前述した環境の変化も大きな理由となり、小規模な葬儀を選択される方が増えています。

葬儀の流れについては以下の記事で詳しく解説しております。
葬儀の流れ12ステップ│日程・時間の組み方からマナーや注意点まで

 

家族葬にかかる費用

家族葬にかかる費用

家族葬にかかる費用は地域や葬儀社によっても差があり、どのような葬儀内容にするかによっても変動します。相場としては500,000円〜1,100,000円程度です。この費用に宗教者に支払うお布施などは含まれていませんので注意が必要です。

実際葬儀ではどの部分にどれくらいの金額がかかるのか見ていきましょう。

内容 1人あたりの相場 合計相場 備考
セット料金
(祭壇料・ホール使用料・棺・骨壺など最低限必要な物)
- 300,000円~1,000,000円程度 花祭壇などで生花をたくさん使ったり、デザイン性の高い骨壺や棺を選択すると高額になる
会葬品 500円~1,000円 5,000円~20,000円程度 家族のみの場合は用意しなくてもよい
香典返し 2,000円~5,000円(1/3~半返しが一般的) 30,000円~60,000円程度 家族のみの場合は用意しなくてもよい。親戚や知人も呼び、香典を受け取る場合には用意が必要
通夜振る舞いや精進落としの食事 通夜振る舞いや精進落としの食事 50,000円~100,000円程度 近年は新型コロナの影響で最後にお弁当を渡すことも。逆に親族だけの場合は、故人の縁の店を予約することもある
火葬料 - 10,000円~100,000円程度 故人や施主の住民票がある管内で火葬するか管外で火葬するかで費用が大幅に変わるケースがある(管外の人の火葬は高額に設定されている市区町村もあり)
その他雑費 - 10,000円~100,000円程度 遺体の搬送代、安置代、メイク、湯灌、ドライアイスなど(プランに含まれていることもある)
家族葬の費用については以下の記事で詳しく解説しております。
【家族葬の費用はどれくらい?】費用の内訳と安く抑える方法を紹介
葬儀の香典については以下の記事で詳しく解説しております。
葬儀での香典の相場は?香典袋の書き方や渡し方、辞退や欠席の対応

 

家族葬のメリット

家族葬のメリット

ここ数年で一気に広まった家族葬ですが、どんなメリットがあるのでしょうか。
具体的に見ていきましょう。

 

故人との最期のお別れを少人数でゆっくりと過ごしやすい

家族葬の大きなメリットとしては、参列者が故人とのお別れに時間を多くさける点です。一般葬は遺族が親戚や知人などその他の参列者への挨拶をしたり、わざわざ来てくださった方におもてなしをしたり、気を配りながら対応しなければならないケースが多いです。開式前は遺族席に座り、会葬者が来るごとに立ち上がって挨拶をする必要があるなど休まる暇がありません。

家族や親戚、親しい知人のみですとアットホームな雰囲気の中で故人との思い出をゆっくり語り合うこともできるでしょう。

 

故人や遺族の意向に沿った形式を選びやすい

近年は昔ながらの仏教葬だけではなく、お坊さんを呼ばないお葬式も増えています。故人の好きだった音楽をかけたり、故人の好きだったキャラクターや趣味をモチーフにした祭壇にしたりすることが可能です。近親者のみですと、「ポップ過ぎる」「不謹慎」などと批判する方がいないので故人や遺族の意向に沿った会場づくりができます。

また、一般参列者に気を遣う必要がないので、故人の好きだった料理を出したり、斎場内で食事をするのではなく、縁の店を予約したりすることも可能です。

 

一般葬よりも費用が抑えやすい傾向にある

家族のみの式であれば、世間体を気にした祭壇や供花を用意しなくてもよく、返礼品や食事にかかる費用も抑えられます。受付なども設けない場合は、斎場スタッフも最小限での対応になるのでそういった面でも料金が安くなる場合もあります。

ただし、受け取る香典の額も少なくなるため、必ずしも一般葬より持ち出しの費用が抑えられるとは限りません。

 

家族葬のデメリット

家族葬のデメリット

テレビCMや広告では家族葬のメリットがよく聞かれますが、デメリットはあるのでしょうか。
下記を確認していきましょう。

 

親族や参列できなかった人とのトラブルにつながる恐れがある

故人や親族の立場、地域にもよりますが、周囲に相談せずに家族葬にしてしまうとトラブルにつながる恐れがあります。

昔ながらの葬儀を経験している方の多くは、「困ったときはお互い様」という考えを持っています。以前自分の家の葬儀の際にもらった香典と同じ金額を返したいと思う年配の方は多くいらっしゃるのです。

また、例えば故人の葬儀後はその地域に住む人もいなくなり、今後の付き合いができないという理由で家族葬にするケースなどもありますが、全てをお断りしてしまうと葬儀後の付き合いに影響する可能性もあるので慎重になったほうがよいでしょう。

 

葬儀後の対応で負担が増えることもある

葬儀後に訃報を知らせると、少なからず故人と関係があった人などから連絡がある場合があります。弔問に伺いたいと言われれば断ることは難しいでしょうし、若い方や、年配の方でも生前幅広いお付き合いをしていた方が亡くなった場合などはその数も多くなります。

また、弔問に来られる方に対して香典は辞退したとしても、何かしらお供え物を持って来られる方もいらっしゃいますので、それに対してのお礼なども個別に検討する必要があります。

葬儀の段取りについて以下の記事で詳しく解説しております。
知っておきたい葬儀の段取り|臨終から葬儀や火葬、必要な手続きまで

 

家族葬を行うときのマナーや注意点

家族葬を行うときのマナーや注意点

あらゆる状況を加味しても「やっぱり家族葬で送りたい」という場合には、周囲の人たちへそれなりの配慮が必要です。どういったことに気を付ければよいのか注意点を見ていきましょう。

 

参列をお断りする人への対応に注意する

家族葬を行う場合、参列者以外には訃報を知らせずに葬儀後に「家族葬を行いました」という連絡をするのが一般的です。

ただし、亡くなったときの状況などによっては周囲の人が亡くなったことを知っている場合もあります。この場合には、葬儀の前に「家族葬にて見送るので、参列は遠慮してほしい」ということを訃報にて知らせる必要が出てきます。

この場合でも「参列したい」という方がいらっしゃるかもしれないので、なぜ家族葬なのか理由をしっかりと伝えておく必要があります。納得できない方もいる場合には故人や遺族の想いを丁寧に伝えるようにします。家族葬の際には、周囲への説明をしっかりと行うことが大切なポイントです。

 

会社には必ず連絡を入れる

家族葬で、会社関係の参列は断ることにしても、会社には必ず連絡を入れるようにしましょう。故人が会社に所属していた場合は、葬儀後になりますが退職手続きなどを行う必要があります。自分が遺族になる場合は、忌引き休暇などを取得し会社に申請をしなければなりません。会社によって対応が違いますが、供花や弔電を送る決まりがある企業もあります。

以下の記事で詳しく解説しております。
家族葬を行う際の会社への対応とは?連絡の方法や香典について

 

故人との最後の時間をゆっくりと過ごしたい人は家族葬がおすすめ

故人との最後の時間をゆっくりと過ごしたい人は家族葬がおすすめ

家族葬は、一般葬と比べると他の参列者に気を遣う必要がないので、アットホームな雰囲気で行えます。葬儀後に弔問客などの対応が必要になる点を考慮しても、ゆったりとした気持ちで、故人を偲んだり思い出話をしたりしたいという気持ちが強い場合には、家族葬がおすすめです。

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