私は2017年12月に株式会社天光社の社長に就任いたしました。異業種からの転身でした。就任時に感じたのは、弊社を含めてこのお仕事に関わる方たちの人間性の豊かさ奥深さでした。この仕事に惚れ込んで、誇りを持ち、打ち込んでいらっしゃる姿に感銘を受けました。
葬儀業はご葬家にとって大変な時に、寄り添って差し上げ、一生の内で数限られた大切なイベントを成し遂げるお手伝いをいたします。ご葬家は悲しみと不安の中にあります。お手伝いをする我々は、見せかけの優しさや、上辺だけの思いやりなどは通用しません。心底ご葬家の立場になり、ある時は共感し、時には励まし、事を成し遂げなければなりません。何度となく、我々自身の本当のまごころや人間性を見つめ直すことになります。そして苦労の末、最後には、ご葬家の心からの「ありがとう」をいただける、この上ない魅力的な仕事なのだと思います。
業界は大きな転換期に差し掛かっています。少子高齢化、核家族化、宗教観や死生観の変化により葬儀のあり方が大きく変わろうとしています。この仕事の存在意義さえも問われている大変な時期にあるのではないかと思います。
その大変な時期に際し、我々として反省すべきところは改め、真のニーズに応えるべくビジネスモデルを再構築する必要があると考えています。この素晴らしい仕事の存続と益々の発展が私の使命と感じています。そのことが、ひとり一人が尊重される、豊かな社会を形成していく一助になれば幸いと考えています。