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訃報の連絡を受けたらどうする?故人との関係によって違うマナー
人が亡くなった知らせはいつも突然届きます。訃報を受けたら驚くとともに何かしなければと考える方も多いのではないでしょうか。訃報を聞いた際に取るべき対応や行動は故人との関係によって違います。
本記事ではどのような関係の方がどういった対応をすればよいのか解説します。
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目次
訃報の連絡を受けたら取るべき対応
人が亡くなったとき、臨終に立ち会った遺族が他の方に連絡をします。基本的には故人と近い間柄にある方へは直接電話などで連絡を取ることが多いでしょう。
葬儀前にどこまでの方にどのような形で遺族が訃報を伝えるのかは葬儀形式次第で変わってきます。家族葬などで訃報を知らせずに葬儀を終わらせたい場合には、近い関係の方でもすぐに訃報を伝えないこともあります。
また、訃報を受けた方も故人との関係や、誰からどのように訃報を聞いたかで取るべき対応が変わってきます。下の図を参考にしてください。
それではケース別に詳しくみていきましょう。
故人が亡くなってすぐに遺族から訃報の連絡を受けた場合
故人が亡くなってすぐに遺族が連絡をするのは下記のような関係の方が考えられます。
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上記のような方は、遺族も早く駆けつけてほしくて連絡をしている場合がありますので、施設や病院、もしくは自宅などに向かってもよいか確認をします。遠方に住んでいる方は、葬儀日程が決まるまで動かない方がよいケースもあります。
すぐに向かうなどの対応が必要ないと言われてもお通夜までの時間で弔問に行くべきかは、地域にもよります。故人や遺族との関係次第ですが、自宅などに駆けつけて葬儀社との打ち合わせにそのまま同席することもあります。
どのような対応を取るべきか迷った際は訃報を受けたタイミングで遺族に直接相談するようにしましょう。すぐに駆けつける場合には服装は華美なものでなければ普段着で構いません。喪服で伺うと準備していたように受け取られてしまうので、葬儀までの間に弔問に行く場合は注意しましょう。
葬儀が行われるまでの間に遺族から直接連絡をもらった場合
故人が亡くなった直後ではないものの、葬儀が行われるまでの間に直接遺族から訃報を受けるのは下記のような関係の人が考えられます。
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葬儀までの間に遺族から直接連絡をもらう方は、遺族が葬儀に参列してほしいと考えていると思って基本的には構わないでしょう。葬儀までの時間次第ですが、親戚関係であれば葬儀前に自宅などに弔問に行く場合もあります。親戚などの血縁関係ではなくても、親しくしていた方やご近所の方が亡くなった場合には葬儀前に弔問に行く風習がある地域もあります。
都合が悪く葬儀に行けない場合には、火葬前に故人に会うために弔問に行くこともあるでしょう。
たとえ家族葬での葬儀であったとしても、遺族は葬儀当日には仕事などを欠席することになるので、仕事関係や所属団体の方にも連絡が必要です。事前に会社の上司などに連絡しておきましょう。
連絡を受けた方は、一般葬であれば葬儀への参列を検討します。参列が難しければ、供物や香典を出すことを検討しましょう。家族葬で香典や供物も辞退されるということであれば、遺族の方針を尊重し、お悔やみの気持ちを電話やメールで伝えたり、弔電を送ったりします。
葬儀に参列するほど親しくない場合には、次に遺族にお会いした際に「このたびは大変でしたね」「ご愁傷様です」「お悔やみ申し上げます」など相手を思いやる言葉をかけるとよいでしょう。
お悔やみを伝える際の注意点
近親者を亡くしたばかりの方にお悔やみを伝える場合には、相手の気持ちに配慮した対応が必要になります。気になる人も多いと思いますが、故人の死因についてたずねるのはマナー違反です。
「死んだ」「生きていた」などの直接的な言葉も避け、「逝去」「生前」などと言い換えるようにしましょう。「浮かばれない」などの不幸を連想させる言葉、「重ね重ね」や「たびたび」など言葉を重ねる「重ね言葉」も、忌み言葉として弔事では避けられていますので使わないようにします。
ただし、一番大切なのは相手を思いやる心です。失礼のないようにマナーなどを事前に確認しておくのも大事ですが、親しい方であれば特に相手の気持ちに寄り添った自分らしい言葉をかけてあげるのがいいでしょう。
人づてや葬儀の案内看板で訃報を知った場合
訃報を遺族から直接ではなく、人づてに聞いたり道路沿いに立ててある案内看板などで知るケースもあります。直接遺族から連絡をもらうほど親しくはないけれど、故人や遺族にお世話になったり仲良くしていた下記のような関係の方々が考えられます。
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近年は、過去の友人・知人ともメールやSNSなどで繋がっていることも多く、それらを利用して一斉に葬儀日程などの連絡が回るケースもあります。親しい方やお世話になった方であれば、葬儀への会葬や参列はもちろんですが、供物を手配することもあります。通夜式(一日葬の場合は告別式)の前日までに注文をしていないと間に合わないこともありますので注意しましょう。
家族葬で式当日の会葬や香典・供物などを遺族が辞退している場合には、弔電を送ることを検討してもよいでしょう。家族葬であっても香典や供物を受け付けている場合もありますので、わからない場合は葬儀社に問い合わせるとよいでしょう。
仏前にお参りをしたい場合には、葬儀が終わって少し落ち着いたころに遺族に連絡をして、許可を取ってから伺うようにします。
回覧板やお悔やみ欄(死亡広告)、一斉のFAXや社内メールなどで訃報を知った場合
地域によっては訃報を回覧板で回すこともあります。最近は数は減りましたが新聞のお悔やみ欄などで知るケースもあるのではないでしょうか。この場合は広く知らせる目的で訃報を伝えているので、下記のような関係の方がたまたま知るケースもあるかもしれません。
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直近ではあまり交流がなかったけれど、過去にはお世話になっていたり親しくしていたりすることもあるでしょう。 直接遺族から連絡をもらったわけではなくても、一般葬であれば葬儀に参列したいと思えば参列しても構いません。
ただし家族葬での葬儀が行われた場合には、上記のような関係の方が後日弔問すると遺族の負担にもなってしまいます。「どうしても仏前にお参りしたい」というわけでなければ控えた方が無難です。
葬儀が終わった後に訃報を知ったら
近年は訃報を周囲に知らせずに家族葬で葬儀を終えてしまう方も増えています。意図的に遺族が周囲に訃報を漏らさないようにするケースもありますが、旅行中などでたまたま知る機会がなかったというケースもあります。葬儀が終わった後に訃報を知った場合にはどのような行動を取るのがよいのでしょうか。ケース別にみていきましょう。
遺族からお手紙などで訃報を聞いた場合
遺族が意図的に訃報を伝えずに葬儀を終えた場合には、葬儀後もしくは四十九日法要の前後で親戚などに対して「故人は亡くなって、葬儀を既に終えた」ことを挨拶状にて知らせるケースがあります。
親戚であれば、訃報を受けた後に遺族に連絡をし、仏前にお参りしても構いません。その際、香典などは以前その家から頂いたことがあればそれと同程度の金額を入れて持参します。
ただし、亡くなった事実を事前に知らせずに家族葬を行ったということは、遺族が香典を辞退する場合もあります。なので、負担にならない程度の供物も持参するとよいでしょう。香典を断られた場合には遺族の方針を尊重するようにします。
人づてなどで後から訃報を知った場合
一般葬であったのにもかかわらず訃報を後になって知る場合もあります。この際、四十九日前であれば香典を持参し、遺族に確認を取り弔問に伺ってもよいでしょう。
四十九日を過ぎているようであれば、自分の家が過去にその家から香典を頂いていたなどの理由がない限りは香典を持参するのは控え、負担にならない程度の供物を持参するのがよいでしょう。香典などを持って行ってしまうと、遺族が後から香典返しなどをしなければならず負担になってしまうことも多いので注意します。
訃報の連絡を受けたら取るべき対応は故人や遺族との関係によって違う
訃報を受け取った際に取るべき対応は故人や遺族との関係によって違います。すぐに駆けつけた方がよい場合もありますが、それは近親者やごく親しい方に限られます。どのような関係の方が葬儀前に自宅へ弔問に行くかも地域の風習によっても違いますので確認をした方がよいでしょう。知っている方の訃報であれば、基本的には葬儀への参列や香典・供物を出すことを検討するという対応で間違いありません。