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火葬式に香典は持参するべき?火葬式の香典の渡し方とマナー

火葬式に香典は持参するべき?火葬式の香典の渡し方とマナー

近年は一般葬だけでなくさまざまな葬儀形式を選択できるようになったことで、手間や費用を極力抑えた火葬式を選ぶ方も増えてきました。実際に参列したことはなくても、聞いたことがある人が多いかもしれません。一般葬と比べると省略される部分も多いので、香典に関してどのような対応をするべきかわからない方も多いでしょう。

本記事では、火葬式の場合の香典に関するマナーを解説していきます。

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火葬式とは

火葬式とは

火葬式とは通夜式・告別式を省略した形式のお葬式をいいます。火葬の前に少しだけお坊さんの読経を行ったり、お花入れや釘打ちなどお別れの儀式を行ったりする場合が多いです。地域や葬儀社によっては、火葬前のお別れの儀式も省略した直葬と呼ばれる葬儀形態のことを火葬式という場合もあります。

基本的には身内や親族だけで行いますので、遺族から声をかけられた方以外は参列しないのが一般的です。どうしても故人と会いたい場合は、安置場所へお参りするか、遺族に許可を取ってから火葬式に参加します。

 

火葬式とその他の葬儀形式

葬儀形式には大きく分けて下記の4つの形態があります。一般葬や一日葬は、故人や遺族の意向によって親しい間柄の方や親族のみが参列する家族葬にもできます。火葬式や直葬は、少人数で故人を見送ることを想定していますので、基本的には遺族が声をかけた人のみが参列する家族葬と考えるとよいでしょう。

葬儀形式 参列者への対応 内容
一般葬 家族葬にするか選択可能 通夜式・告別式を行う
一日葬 家族葬にするか選択可能 通夜式を省略し、告別式のみを行う
火葬式 基本的には家族葬 通夜式・告別式を省略し、火葬前にお坊さんに読経してもらい、簡単なお別れの儀式行う形式が多い
直葬 基本的には家族葬 通夜式・告別式を省略し、お坊さんも呼ばない。お別れの儀式もしない場合がほとんど。※葬儀社による

 

火葬式の火葬までの流れ

多くの火葬式では葬儀用のホールを使用しませんので、どこで最後にお別れをするかはどこに故人が安置されているかや火葬場の環境によって異なります。安置場所別にどのような流れになるのか詳しくみていきましょう。

安置場所 火葬までの流れ
自宅 ・参列者が身内のみなど少数の場合は、自宅で最後の花入れや釘打ちなどお別れの儀式を行うケースがある
・参列者の人数によっては、自宅ではお別れの儀式を行わずに出棺し、火葬場にてお別れの儀式を行うケースもある
・お坊さんに読経してもらう場合は、火葬場に直接来ていただき、お別れの儀式を行うことが多い※自宅にて読経していただき、そのまま火葬場まで同行してもらい火葬炉に入る前に再度読経していただくケースもある
火葬場が併設されている葬儀場など ・お別れの儀式やお坊さんの読経は火葬場内で行う
・お別れの部屋がある場合もあるが、ない場合は火葬炉の前で最後のお別れの儀式を行う
葬祭ホールなどその他の安置施設施設 ・安置施設にお別れの部屋がある場合は、お別れの儀式をしてから火葬場へ向かうこともある
・多くの場合は火葬場にてお別れの儀式、お坊さんによる読経を行う

 

火葬式での香典の渡し方

火葬式での香典の渡し方

火葬式であっても基本的には香典を持参するのがマナーです。費用が抑えられる火葬式でも、香典にはお供え物の代わりの意味もあるので、遺族から参列してほしいと声をかけられた場合は持参するようにしましょう。火葬前にどこに集合するかによって、いつどのように香典を渡すかの違いがありますので、以下にて解説しています。

 

安置場所に集合する・お別れの儀式を行う場合

安置場所に集合してお別れの儀式を行う場合は、最初に喪主や遺族の方に会った時点で声をかけて香典を渡しておくとよいでしょう。多くの火葬式では受付などは設けないためです。ただし、遺族が忙しそうにしている場合などは声をかけるのは控えた方がよいでしょう。最初の時点で渡せなかった場合は、火葬中など落ち着いたのを見計らって声をかけます。

 

火葬場に直接集合する場合

火葬場に直接集合する場合は、火葬前に事前の控室などは用意されていないことも多いのであまり早く行き過ぎてしまうことはおすすめできません。お別れの部屋がある場合でも利用時間が決められていますので、指定された時間に向かうようにしましょう。お別れの部屋がある場合には簡単な祭壇が用意されていることもあります。

祭壇の脇に黒いお盆が用意されている場合には、そちらの香典を出す形になるので確認します。もし黒いお盆が見当たらない場合には、お別れの儀式が始まる前に遺族に声をかけます。ただし時間的な余裕がないこともありますし、遺族の気持ちに余裕がないこともあります。

もし火葬式前に渡せなかった場合には、火葬中などのタイミングで声をかけるようにします。

 

香典辞退の連絡を受けた場合

火葬式は当日の儀式や参列者へのおもてなしを最小限にした形で行うので費用も抑えられます。そのため、事前に遺族から「香典は辞退します」と連絡を受ける場合があるでしょう。その場合、香典は持参しなくても構いません。不安な場合は念のため持参して、当日遺族に声をかけるとよいでしょう。お悔みの言葉をかけつつ、「御霊前にお供えください」などと言って渡します。再度、受け取りを断られた場合は無理に渡すことはしません。かえって、香典返しなどで遺族に手間をかけさせてしまうことになります。
事前に香典辞退の連絡を受けていなかったにもかかわらず当日断られてしまった場合も同様です。

 

火葬式に持参する香典のマナー

火葬式に持参する香典のマナー

火葬式で香典を持参する際にはいくつか気を付けたいことがあります。香典の金額や表書きで注意したい部分もあるので、以下にて解説していきます。

 

香典の相場

香典は遺族の負担になる葬儀費用を相互扶助する意味もあります。亡くなった故人が自身の親・兄弟であれば30,000円~100,000円、祖父母であれば10,000円~50,000円、その他の親戚であれば5,000円~30,000円程度が相場です。友人・知人の関係であれば3,000円~10,000円程度です。

相場に幅があるのは、葬儀を行う地域、自身の年齢や立場、相手との関係性によって適当な金額が変わるからです。

一般葬でも火葬式でも香典の相場に違いはありませんが、火葬式は一般葬と比べても費用や手間を極力抑えた式になっています。

火葬式自体の相場は100,000円~400,000円程度です。親戚であっても高額すぎる香典は香典返しなどの点でかえって遺族に気を遣わせてしまう可能性もありますので注意しましょう。

ただし、自身の親の葬儀で、他の兄弟などと葬儀費用を折半する話になっている場合などはその限りではありません。

 

お金の包み方と香典袋の選び方

香典袋に入れるお金は、新札でないものを選びます。ただし、しわだらけであったり、汚れているお金は失礼にあたりますので避けましょう。お札は肖像画が描いてある方が表ですので、香典袋を表から見たときに裏面を向いているように包みます。

香典袋は、包む金額によって適当なものが変わってきます。水引が印刷されている袋は10,000円以下、装飾の水引がついている袋は10,000円以上を目安に選ぶとよいでしょう。

 

香典袋の表書き

香典袋の表書きは、一般葬でも火葬式でも変わりません。しかしお坊さんも呼ばない火葬式であれば、どの宗教を信仰しているのかわからない場合もあります。

仏教であれば、葬儀の際に浄土真宗は「御仏前」、浄土真宗以外の派であれば「御霊前」、あるいは仏教全般で使える「御香典」の表書きになります。神道であれば「御霊前」「御玉串料」「御榊料」「御神前」になります。

近年増えている無宗派の方や、どの宗教なのかわからない方の場合は「御供物料」や「お供え」「お花代」などとしてもよいでしょう。

 

香典辞退の連絡がない限り、火葬式でも香典を持参するようにしましょう

香典辞退の連絡がない限り、火葬式でも香典を持参するようにしましょう

火葬式に参列する場合は、事前に香典辞退の連絡がない限り香典を持参しましょう。ただし、遺族から断られてしまった場合には無理に渡すことはせずに持ち帰るようにします。金銭的な理由以外でも火葬式を選ばれる方が近年は多いので、故人・遺族の意向を大切にしましょう。

どうしても気になる場合には、遺族の負担にならない程度のお供え物を後日送る形がおすすめです。

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