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【葬儀の挨拶状について解説】そのまま使える例文も多数紹介

【葬儀の挨拶状について解説】そのまま使える例文も多数紹介

弔事では、さまざまな形で挨拶状やお礼状などの文書を書くことがあります。
しかし、葬儀には独特の表現やマナーがあり、挨拶状を送る相手に失礼のないように注意しなければなりません。

本記事では、お悔やみ事で広く利用される挨拶状について解説します。いろいろな場面でそのまま使える例文も多数紹介しているのでぜひ参考にしてください。

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葬儀で出す挨拶状の種類

葬儀で出す挨拶状の種類

身内が亡くなると、訃報の連絡に始まり会葬のお礼や忌明けの挨拶状など、場面や相手に応じてさまざまな挨拶状やお礼状などの文書を出さなければなりません。

弔事で利用される挨拶状には以下のような種類があります。

 

訃報連絡

訃報の連絡は、お通夜や告別式に来てほしい人に行います。葬儀の日程は、亡くなった翌日にお通夜、翌々日に告別式という流れが一般的です。郵便では間に合いませんので、電話もしくはFAXやメールなどの方法で連絡しても問題ないでしょう。

 

会葬礼状

会葬礼状は、お通夜やお葬式に参列していただいたことへのお礼の挨拶です。
お葬式やお通夜の当日、参列者の方に会葬御礼品や清めの塩とセットにして受付で手渡すのが一般的です。

会葬御礼については以下の記事で詳しく解説しています。
会葬御礼とは?香典返しとの違いやお礼の品、お礼状の文例まで詳しく解説

 

お悔やみ状へのお礼

お悔やみ状は、やむを得ない事情で通夜・告別式に参列できない人が遺族に対して送ります。お悔やみ状をもらった喪主や遺族の側は、受け取ったことの報告とお礼を挨拶状で伝えましょう。
葬儀後1週間を目安に、なるべく早く送ることを心がけてください。

 

葬儀を知らせていない人への挨拶状

近年の葬儀は、身内やごく限られた参列者のみで行う家族葬が中心です。家族葬などの小規模の葬儀では、事前に訃報を連絡していなかった人に対して後日報告するケースがあります。

事後報告のタイミングは2つです。ひとつは、家族葬終了後1~2週間後。もうひとつは、納骨や四十九日が終わったタイミングです。事後報告をする場合、亡くなったことの報告だけではなく、事前に知らせなかったことのお詫びの言葉を必ず添えましょう。

家族葬の挨拶状については以下の記事で詳しく解説しています。
家族葬の挨拶状とは|挨拶状の書き方や例文を紹介

 

供花・供物へのお礼

供花・供物に対するお礼状では、いただいたことに対する感謝と霊前に飾ったことを伝えます。
香典と一緒にいただいた場合は忌明けでもかまいませんが、供花のみの場合は届いたことの報告もかねて葬儀後1週間程度の間に送りましょう。

 

弔辞・弔電へのお礼

事情があって葬儀に参列できなかった人から弔電をいただいた場合は、弔電へのお礼の挨拶状を送ります。葬儀で弔辞を述べていただいた方へのお礼状では、弔問と弔辞の両方に対してお礼の言葉を記載するのが一般的です。

 

忌明けの挨拶状

浄土真宗を除く仏教では、亡くなってから四十九日間を忌中として故人の冥福を祈り、お祝い事への参加を控えなければなりません。四十九日の法要を終えると忌の期間が終わり、これを忌明けといいます。
神道では、五十日祭を過ぎると忌明けです。

キリスト教の場合、本来「忌」という考え方はありません。しかし日本での風習に基づき、カトリックでは死後30日目の追悼ミサ、プロテスタントでは1カ月後の召天記念日までの期間を忌中としています。
仏教の中でも浄土真宗は、キリスト教と同様「忌」の概念はありません。

日本では仏教のみならず神道やキリスト教でも、忌明けのタイミングで葬儀への参列や香典への感謝と法要が無事終わったことの報告をかねて書状を送ることが一般的です。

忌明けに送るお礼状については以下の記事でさらに詳しく解説しています。
葬儀のお礼状の書き方とは?すぐに使える文例、押さえたい基本マナー

 

香典返しの挨拶状

香典をいただいた場合、上記の忌明けの挨拶状の中に香典へのお礼の言葉を述べ、香典返しの品とともに挨拶状を送ります。

 

喪中はがき

喪中はがきは、年賀欠礼状ともいいます。喪に服している期間はおめでたいことを避けなければならないので、新年の挨拶を控えることを事前に伝えるはがきです。喪中はがきは、11月から12月上旬に出します。先方が年賀状の準備をする前に出しましょう。

 

葬儀の挨拶状の一般的なマナー・書き方

葬儀の挨拶状の一般的なマナー・書き方

葬儀では、通常の文書とは異なる独特のマナーがあります。普段なじみのないことがたくさんあるので、しっかりと理解しておきましょう。

 

時候の挨拶は省略する

通常かしこまった場面での手紙は、「初秋の候」や「盛夏のみぎり」などの時候や季節の挨拶で書き出します。しかし、葬儀の挨拶状では時候の挨拶を省略してすぐに本題に入ります。
相手方の近況を尋ねる言葉も必要ありません。

 

句読点・段落落としは使わない

「、」「。」などの句読点は使用しません。句読点の代わりにスペースや改行で読みやすく工夫します。
また、段落落としもしません。段落落としとは、段落の初めを1文字分空けることです。
この2つは、披露宴の招待状などの慶事も含め、儀礼的な文書での一般的なルールです。

句読点を使用しない理由については、諸説あります。ひとつは、古来の日本語には句読点がなかったので、かしこまった文章では今もその名残として句読点を使わないという説。もうひとつは、句読点を使用しないことで葬儀が滞りなく行われるようにとの願いが込められているという説です。

段落落としも、句読点と同様に文字を読みやすくするために生まれた工夫とされています。フォーマルな文書では本来のマナーに基づいた書き方が必要です。

 

縦書きで書く

葬儀に関連する文書は基本的に縦書きで書きます。
かつては、筆を用いて手書きで書かれていましたが、現在では印刷が一般的です。
パソコンなどを使用する場合も、縦書きでプリントしましょう。

 

葬儀特有の表現を用いる

弔事に関する文書には独特の表現があります。亡くなった人の名前のあとに「儀」をつけて「○○儀」と表します。これは「○○に関わる」という意味です。葬儀場の看板にも「故○○儀 告別式」と書かれます。

また葬儀の挨拶状では、頭語と結語を使用しない場合もよく見られます。頭語とは「拝啓」などの手紙の冒頭に使われる言葉、結語は「敬具」などの末尾に用いられる言葉です。使う場合であっても、「拝啓と敬具」「謹啓と謹白」のように必ず組み合わせて使わなければなりません。忌明けの挨拶状など、亡くなってから時間が経過した文書では頭語・結語を入れるケースが増えてくるようです。

 

忌み言葉・重ね言葉を避ける

不幸を連想させる「忌み言葉」や不幸が重なる「重ね言葉」は用いないようにしましょう。
忌み言葉は「消える」「浮かばれない」などが該当します。
重ね言葉には「たびたび」「くれぐれも」などがあります。

 

1枚に収める

お礼状の文章は1枚の用紙に収まるようにしましょう。
重ね言葉を使わないのと同様に、枚数を重ねるのは良くないとの考えに基づいています。

 

薄墨の筆で書く

弔事で用いられる文書は薄墨の文字で書くのがマナーです。「悲しみの涙で色が薄まった」「突然の不幸で墨をする時間もなかった」という意味があるとされています。筆記具を用いる時だけでなく、印刷の場合もグレーの文字にしましょう。

ただし、四十九日が過ぎるころには「悲しみが癒えて元気に暮らしているのでご安心ください」という気持ちを表すために、薄墨は使用しません。

 

宗教によってNGワードが違う

それぞれの宗教には、特有の死生観があります。葬儀で何気なく使用している言葉の中には、実は宗教的な意味合いが込められているものもあるので注意が必要です。

神式の挨拶状では、仏式の「永眠」は「帰幽」に、「ご厚志」は「御玉串料」に言い換えなければなりません。キリスト教では、仏式の「永眠」は「召天」といいます。

 

葬儀の挨拶状(案内状)の例文

葬儀の挨拶状(案内状)の例文

葬儀の挨拶状は本来縦書きで書くのが基本ですが、ここでは便宜上横書きのレイアウトで表示しています。

 

訃報連絡の例文

親族にメールで連絡する時の例文

件名:父○○ 死去のお知らせ
本文:
突然のご連絡失礼いたします。

○○○○の次男 ○○です。

父・○○は、かねてより入院加療中の処でございましたが、ここ数日で病状が悪化し、
去る○月○日○○時○○分、享年○○歳にて永眠いたしました。

ここに生前のご厚誼に深く感謝し、謹んでお知らせいたします。 通夜ならびに葬儀式告別式は下記の日程で執り行います。

通夜:○月○日(金)○時〜○時
葬儀告別式:○月○日(土)○時〜○時
式場:○○○○(住所:○○市○○町1-2-3/電話:012-345-6789)
喪主:○○○○(故人との続柄)
令和○年○月○日

 

会葬へのお礼の例文

故○○儀告別式に際しましては ご多用中にもかかわらず ご会葬くださり  ご丁重なるご芳志を賜りましてまことにありがたく厚く御礼申し上げます
早速拝眉の上ご挨拶申し上げるべきところ  略儀ながら書中をもって謹んで御礼申し上げます

 

お悔やみ状へのお礼の例文

お悔やみ状と一緒に香典をいただいた場合は、それに対するお礼も必ず述べましょう。

このたびは 亡父○○の永眠に際しまして ごていねいなお悔やみのお手紙と過分なご香料をいただき まことにありがとうございます
○○様には 生前大変お世話になりましたこと 父になりかわりまして 改めて御礼申し上げます
私どもも○○様からいただいた温かいお言葉に励まされ 葬儀もとどこおりなく相営むことができましたことを報告いたします
生前のご厚情に感謝し 今後とも変わらぬご厚誼ご指導を賜りますようお願い申し上げます
略儀ながら書状にて謹んで御礼申し上げます

令和○年○月○日

住所 ○○市○○町1-2-3
○○○○

 

葬儀を知らせていない人への挨拶状の例文

父○○○○儀につきましては、かねてより病気療養中でありましたところ
去る令和○年○○月○○日 80歳にて永眠いたしました ここに謹んでご通知申し上げます
誠に勝手ではございますが 故人の遺志により 葬儀は遺族親族のみで執り行いました

なお ご弔電 お香典 お花等につきましても故人の遺志によりご辞退させていただきます

本来ならば 早速拝眉の上お伝え申し上げるところではございますが 事後のご通知となりましたこと 何卒ご容赦いただきたくお願い申し上げます

令和○年○○月○○日

住所 ○○市○○町1-2-3
喪主 ○○○○

 

弔辞・弔電へのお礼の例文

例文①(弔辞へのお礼の場合)

故○○儀の葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらずご会葬くださいましたうえ ご丁重なご弔辞ならびにご厚志を賜り 厚く御礼申し上げます
亡き夫になりかわりまして 生前賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに 今後とも より一層のご厚誼を賜りますようお願い申し上げます
本来ならばお伺いしてお礼を申し上げるべきところではございますが 略儀ながら書中にて御礼申し上げます

令和○年○月○日

住所 ○○市○○町1-2-3
喪主 ○○○○

例文②(弔電へのお礼の場合)

このたびは故○○儀の葬儀に際しまして ご丁寧な弔電をいただき 誠にありがとうございます
おかげさまをもちまして 無事に葬儀を執り行うことができました
生前のご厚情に深く感謝申し上げますとともに 今後とも変わらぬご指導をいただけますようお願い致します
本来ならお伺いしてお礼を申し上げるべきではございますが 略儀ながら書中にて失礼致します

令和○年○月○日

住所 ○○市○○町1-2-3
喪主 ○○○○

 

供花・供物へのお礼の例文

亡父○○○○の葬儀の折には 立派なご供花を賜りまして 誠にありがとうございます

謹んでお受けし 霊前に飾らせていただきました 亡き父もさぞかし喜んでいることと存じます
○○様のお心遣いに心より御礼申し上げます
お蔭様をもちまして滞りなく葬儀を終えることができましたことを ご報告いたします

本来であれば直接お伺いしてご挨拶申し上げるべきでございますが 略儀ながら書中をもって御礼のご挨拶申し上げます

令和○年○月○日

住所 ○○市○○町1-2-3
喪主 ○○○○

 

忌明けの挨拶状の例文

この文面では、香典へのお礼もかねています。

謹啓 
先般 亡父 ○○○○(俗名)儀の葬儀に際しましては 
ご多忙にもかかわらずご会葬を賜り またご鄭重なるご厚志を賜り心より厚くお礼申し上げます
お蔭をもちまして ○月○日 ○○○○(戒名)の四十九日法要を滞りなく相営み 忌明けを致しました
つきましては供養の印に心ばかりの品をお届けいたしますので ご受納くだいさますようお願い申し上げます
まずは 略儀ながら書中をもって ご挨拶申し上げます

謹白 

令和○○年○月○日

住所 ○○市○○町1-2-3
喪主   ○○○○
親族一同     

 

喪中はがきの例文

喪中につき年末年始のご挨拶は失礼させていただきます
本年○○月に父○○が 享年○○歳にて永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に 故人になりかわり 深謝いたします
明年も変わらぬご厚誼のほど よろしくお願い申し上げます
令和○○年○○月

住所 ○○市○○町1-2-3
○○○○

 

葬儀では状況に応じて適切な挨拶状を送ろう

葬儀のさまざまな状況で必要となる挨拶状について解説しました。弔事では使ってはならないとされる忌み言葉や独特のマナーがあります。
葬儀に参列していただいたり香典をいただいたりした方には、失礼のないようにマナーを守って感謝の意を伝えましょう。

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